風光明媚な住環境に魅せられ、大正から昭和にかけて手賀沼周辺には多くの文人や文化人が集まりました。市では別荘跡や住居跡を公園や展示施設として活用し、現代に足跡を伝えています。
柔道の創始者・嘉納治五郎やその甥である柳宗悦をはじめ、文豪の志賀直哉や武者小路実篤、国際的ジャーナリストの杉村楚人冠、西洋学者の村川堅固らそうそうたる文化人・文人が集った我孫子。今でも残る住居はどれもモダンで見ごたえがあります。大正・昭和ロマンに思いをはせては。
サイクリングMAP
①我孫子駅
1896(明治29)年に日本鉄道土浦線(現在のJR常磐線)の駅として開業した我孫子駅。運が良ければ列車の連結作業を目にすることもできる貴重な場所として、鉄道ファンに知られています。ホームにある立ち食いそば「弥生軒」は画家の山下清が働いていたことで有名。
②杉村楚人冠記念館
国際的ジャーナリストであり、夏目漱石や石川啄木といった面々とも親交のあった、杉村楚人冠の邸宅を利用した展示施設。大正ロマンを感じる館内で、楚人冠の蔵書や愛用品が見学できます。1500坪と広大な敷地内には季節の植物が見られ、特に冬の時期はさまざまな品種の椿が目を楽しませてくれます。
③嘉納治五郎別荘跡(天神山緑地公園)
柔道の創始者・嘉納治五郎は、1911(明治44)年に我孫子に別荘と農地を購入し、杉村楚人冠らと環境保全活動や町おこしに取り組みました。別跡地は現在公園として整備。東屋に「最善の努力をすれば必ず望みは叶えられる」という意味の「達必力」の額が掲示されています。
④白樺文学館・志賀直哉邸跡
白樺派の中心人物・柳宗悦が叔父の嘉納治五郎の別荘近くに移住したことをきっかけに、大正から昭和にかけて、我孫子には多くの文人が居を構えました。白樺文学館は白樺派文人の活動や功績を後世に広く伝える資料館。向かいには文豪・志賀直哉の邸宅跡も見られます。
⑤旧村川別荘
西洋学者の村川堅固とその息子の堅太郎の別荘。1917(大正6)年に土地を購入し、1921(大正10)年に母屋が移築されました。昭和2(1927)年から翌年にかけて建築した新館は、銅板茅葺屋根や寄木モザイクの床を施したモダンなデザインが印象的です。
⑥我孫子市鳥の博物館
博物館に隣接する山階鳥類研究所の協力の下、鳥類の普及目的で開館した、日本最大の鳥類専門の博物館。手賀沼で見られる鳥の紹介や、400点を超える鳥の剥製や骨格標本を通して、鳥に関する知識が深められます。ディアトリマ復元模型、モアの骨格レプリカなど絶滅した巨大鳥の展示も圧巻!
⑦手賀沼親水広場・水の館
手賀沼に面する憩いの広場。手賀沼ほとりの遊歩道はウオーキングにも最適です。水の館には、環境学習コーナーやプラネタリウム、手賀沼周辺をぐるりと見渡せる展望台も。1階にはあびこ農産物直売所「あびこん」やレストラン「旬菜厨房 米舞亭」が併設されています。
ピックアップ!
コースに入りきらなかった、近くの見どころをご紹介します。
コースに入りきらなかった、近くの見どころをご紹介します。